男性の育休取得率向上が叫ばれて久しい昨今。厚生労働省によると、令和元年の男性育休取得率は7.48%だったそうです。前年の平成30年では6.7%であり、軽微ながらも増加しています。男性の育休取得率に関して、政府は2025年に30%と高い目標を掲げており、今後どんどん増えていくでしょう。実際、私の周りでも旦那さんに育休取ってもらいます!という妊娠中の後輩がいるのも事実です。
とはいえ!うちもパパが育休を取ることを考えています!というご家庭のパパ・ママって、すでにその時点で頭の中が乖離していることが多いんですよね。それぞれの頭の中を覗いてみると…
育休取るなんて、僕はいい夫だな~
大丈夫かな…。一日ダラダラしてるだけにならないかな…
育休取ろうとしているパパ・ママ、頭がもぎ取れるくらいうなずいていませんか?
我が家は1ヶ月ほどパパが育休を取ってくれました。その時の経験から、これから育休を取ろうしているパパ・ママに「これだけはやってはいけない!」の3選をお伝えしたいと思います!
その1 ご飯作りをママに投げてはいけない
正直、これが一番言いたかったことと言っても過言ではありません。ちなみにですが、ここで言う「ご飯」とは赤ちゃんのではなく、パパとママのごはんのことです!
世の中のパパの多くは「ご飯は作れないから…」と、ごはん作りから逃げがちです。それもそのはず、ご飯作りというのは料理番組のように、全てが準備されている状態で切ったり炒めたりすることを指すのではありません。ごはん作りとは、以下の壮大な工程を伴うのです…!
- 献立を考える
- 食材を買い揃える
- 下ごしらえをする
- 調理する(←多くのパパがイメージするご飯づくり)
- 調理器具を洗う
- 食器を洗う
しかも、これが朝昼晩×毎日です!正直、掃除や洗濯って毎日しなくてもなんとかなりますよね?でも食事はそうはいきません。しかもママはおっぱいをあげないといけないため、栄養価の高い食事を準備しないといけないのです。
育休において、パパに一番求められているのがこの「ごはん作り」と言っても過言ではありません。少なくとも、ごはん作りからママは開放されたいはずです。育休に入る前に、パパ・ママで食事戦略についてきちんと話し合っておくといいでしょう。
食事戦略については今後また記事化の予定です!
うちでは育休中はパパがごはん作りを頑張ってくれました。正直、ごはん作りを任されてしまったら「おいおい、なんのための育休なんかーい」ってツッコでしまっていた気がします。結婚まではほぼ料理はしたことない人でしたが、YouTubeを見たりして妊娠前から少しずつできるようになっていました。育休中にパパが作ったデミソースオムライスがこちらです。
その2 ママの哺乳の考えについてアドバイスしてはいけない
パパとママで妊娠中に大きく違う点を言います。それは、「事前の下調べの差」です!どの夫婦に聞いても、パパはママほど出産後の生活には、どんなリスクがありそうか、どう回していくか、今から何を準備できるか、を考えていません。
安心して!オムツ替えは、僕もやるぞ!
残念ながら、こんな感じだったりします。一方のママはというと…
授乳間隔は1日2~3時間なのね。じゃあアラーム使ったほうがいいかしら?いいアプリあるかしら…。おっぱいは片方ずつ10分ずつあげたらいいのね。片方だけだとおっぱいが張って、乳腺炎になることもあるんだ!おっぱいをあげられなくなっちゃうわ。母乳育児がWHOにも推奨されているのね…じゃあなるべくミルクはあげないようにしなくちゃ。ちゃんとおっぱい出るかしら。え!うまく吸えないと乳首が切れて出血して激痛が走るなんてことがあるの!じゃあ乳首保護クリーム買っておかなくちゃ。ああ~でも念の為哺乳瓶は買ったほうがいいわよね…哺乳瓶買うなら、滅菌はどうしよう。ミルトンかな?あ!出産後の肌着は今のうちから準備しなくちゃ。あら、肌着は買った後1回洗わないといけないのね。退院時のベビードレスも用意しなくちゃ。
ママは鬼のようにスマホで出産・育児情報を読み漁っていて、ふと気づいたらパパ・ママの情報格差はすごいことになっています。
そんなママの地雷は、パパからの不用意な哺乳に関するアドバイスです。実は哺乳というのはものすごくデリケートなのです。WHOでは母乳育児を推進しています。真面目なママほど「ミルクを飲ませてはいけない!完全母乳にしなきゃ!!」と気負っています。ママの理想通り、おっぱいがたくさん出ればいいですが、体質や赤ちゃんの吸い付きの上手さ、他にもいろんな条件で思う通りにおっぱいが出ないことはたくさんあります。
なんだ~そんなことか!僕は粉ミルクでも全く気にしないよ!!
と、思ったパパ。違うのです。パパが気にしないかどうかは関係ないのです。ママが気にしてるのです。特に産後のホルモンバランスが崩れてメンタルが不安定な時期。「おっぱいが出ない=母親失格」と思ってしまうのです。そんな簡単に「じゃあ粉ミルク!」と切り替えられないのです。なので、簡単に切り替えてくるパパに怒ってしまうのです。
母乳育児の大切さも知らないくせに…簡単に言わないで!子供にベストのことをしてあげたいのに!!
では、パパはどうしてあげたらいいでしょうか。実はママの扱いはそこまで難しくありません。ここで特別に哺乳に悩むママへの対応法をお伝えします。
- ママがどういう哺乳方法を考えていて、今何に困っているのか聞き取り調査をする
- ママの今までの頑張りを褒める
- ママがこれからどうしていきたいかを聞く
- パパができることを提案する
- 「子供のことを一番に考えてくれてありがとう」と感謝を伝える
大切なのは、ママと一緒に悩むことなのです。どんなにしんどくても、仲間がいればがんばれますから!めんどくさいですよね!わかります!!でも、産後の記憶は一生モノです。ここで踏ん張りましょう!
その3 ママに褒めてもらおうと思ってはいけない
そして3つ目。その1、その2と達成している、頑張っているパパにありがちです。パパだって、こんだけがんばってるんですから、ちょっとは褒めてほしいものですよね。
が、この時期のママは赤ちゃんファースト!大人というのはこのか弱い存在をいかに守り育てていくかということに100%力を注いで当然という考えです。なので、パパのがんばりはママにとっては当たり前でしかないのです。パパにとっては辛いことですよね。ミスったら切れ散らからされるという、完全に減点方式ですから。
ですので、パパには覚悟が必要です。「これくらいは当たり前さ~」と爽やかな笑顔で居続ける覚悟です。褒められようとするより、この一言をいうほうが実はよっぽど褒められますよ!
番外編 パパ育休って、いつ、どれくらいの期間取得すべき??
厚生労働省によると、平成30年時点での男性の育休取得期間の1位は5日未満(36.3%)です。次に多いのが5日~2週間(35.1%)です。ですが個人的には出産後から1ヶ月~2ヶ月は最低取ってほしいと思います。というのは、産後の身体をある程度癒やすまで1ヶ月はかかります。事実、出産時に会陰切開した傷が癒えるまでに1ヶ月ほどかかりました。それまでは椅子に座るだけで激痛が走り、着席すら怖かったです。最低ママの体が癒えるまで1ヶ月、できれば産後休暇が終わる2ヶ月までに復職のことを考えながら家事をどうするか体制を整えていくといいでしょう。
いかがでしたでしょうか。パパには大変なことをたくさんお伝えしてしまったかもしれません。ですが、先程も述べたとおり、産後の記憶は一生モノです。ここで頑張ることで、一生モノの夫婦関係を築けるなら安い投資!と思ってがんばってくれるパパが増えてくれると嬉しいなと思います!