母乳と粉ミルクって何が違うの?
そもそも、母乳と粉ミルクって何が違うのでしょう?母乳はおっぱいから出るミルクで、粉ミルクは粉を溶かして作るミルクということしかわからないという方もいらっしゃると思います
では、母乳vs粉ミルク、ファイッ
母乳 | 粉ミルク | |
あげ方 | おっぱいから直接 | 70度のお湯で溶かして哺乳瓶から |
内容物 | 免疫物質を作る成分が豊富 | ビタミンD、ビタミンK、 カルシウム、鉄分 といった栄養素が豊富 |
腹持ち | 1~3時間程度 | 3時間~ |
メリット | お出かけ時ほぼ準備が必要ない | 哺乳量が把握できる |
母乳なら免疫がつきそうだし、準備もいらないけど、すぐお腹すかせてしまうし。。。粉ミルクなら栄養素が豊富だから成長によさそうだし、パパでもあげられるけど、消化に悪そうだし。。。
つまり、お互いメリットもデメリットもあるということなんですね。
ちなみに我が家では母乳と粉ミルクの混合で、パパと分担してましたが、そのうち子どもがおっぱいを嫌がって粉ミルクオンリーになりました。とっても元気に育ってます!
知り合いの小児科医のお宅では、哺乳瓶の乳首がキライなお子さんだったので完全母乳だったそうです。
千差万別ですね!
完全母乳がいいと言われるのはなぜ?
「完全母乳」略して「完母」。聞いたことはあるでしょうか?
世界保健機関(WHO)やユニセフの母乳育児推奨をしたため、日本の厚生労働省でも母乳育児を推奨しています。
母乳が赤ちゃんにもたらす具体的なメリットには、主に以下のようなものがあります。
- ママから免疫をもらえるため、感染症のリスクが減る
- 乳幼児突然死症候群(SIDS)のリスクを軽減できることが示唆されている
- ママの温もりで赤ちゃんが安心感を得られる
他にも、早産児の場合は壊死性腸炎、敗血症、慢性肺疾患などのリスクを下げる効果もあることが研究によりわかっています。
赤ちゃんだけでなく、ママにもメリットをもたらします。
- 産後の子宮収縮を促すため、産後の回復が早い
- 乳がん、卵巣がん、子宮がんの予防が期待できる
- 産後体重が戻しやすくなる
- 準備の手間が少ない
- 無料!!
赤ちゃんにとって一番いい飲み方って何?
えーーーー!完全母乳、いい事だらけじゃない!今から粉ミルク捨ててきます!!と思ったパパ・ママ。
赤ちゃんにとって一番いい飲み方に「正解はありません」
さらに、あくまで推奨されているのは「母乳育児」であって「完全母乳」ではないのです。
「完全母乳」という言葉によって、母乳以外のものを口に含ませることが害悪のような考え方が浸透してしまうことは残念なことです。
ミルクならではのメリットもありますし、母乳のデメリットもあります!混合で育てた息子は平均より大きく育ち、生後3ヶ月から保育園にもかかわらず、1歳近くなるまで呼び出しはありませんでした(・o・)
とはいえ、哺乳についての考え方の基準はあります!
必要量飲ませる
赤ちゃんの成長を考える上で、大切なのは適切量飲ませられているかどうかです。
体重✕100~200ml=一日哺乳量とされています。もちろん、赤ちゃんの個性もあるので多少の前後はあるので、体重の増加がきちんとされているかも目安になります。あとは1日何時間置きに哺乳させているかで、1回の哺乳量は決まります。
1日の哺乳量=5kg✕150ml=750ml
1回の哺乳量(3~4時間おきの場合):110ml
「完全母乳」でいきたいから、粉ミルクは飲ませたくない!と思うママでたまに困るのが、母乳量が少なく哺乳量が足りない場合です。また、混合やミルク哺乳だとしても吐き戻しが多い場合は哺乳量が足りているか不安になるでしょう。
基本的には赤ちゃんが満足そうにするまで飲ませれば大丈夫。飲み終わってすぐ泣いてしまうようであれば、哺乳量が足りないかも?と考えてみましょう。
そうはいってもたっぷり飲めているかどうかがよくわからない場合は、ぜひ体重を測定してみましょう!1ヶ月検診では絶対に体重を測り、体重増加をチェックします。以降は2週間~1ヶ月後くらいのタイミングで病院や保健センターなどで体重測定を行い、一日あたりの平均増加量を確認しましょう。
- 0~3ヶ月…30~25g
- 3~6ヶ月…15~20g
- 6~9ヶ月…10~15g
体重増加不良と言われると、それから毎日、なんなら毎哺乳ごとに体重測定をしたくなってしまうのが母心。。。わたしもそうでした。
ですがその日の体調によっては飲みが悪いときもあります!2週間~1ヶ月くらいの平均が望ましいですが、せめて1週間は我慢しましょう!
お母さんが気にしすぎて神経質になってしまうのも、あまりよくないのです。
ママが笑顔で子どもに接しられる体力がある
産後のママはホルモンバランスも崩れていて、精神的にアンバランスになりやすい時期です。頭ではわかっていても、心のブレ幅が大きすぎるんですね。
わたしも、パパがすごく頑張ってくれてるって頭ではわかっているのに、アレもして欲しいコレもして欲しいと怒ってしまったり、いつもなら聞き流せる小さいことで傷ついたりして泣きそうになってしまいました。
そんなママたちが精神的に追い詰められて産後鬱になってしまったり、子どもを可愛くないと思ってしまうようになってしまうことは、少なくないのです。母乳育児にこだわるあまりに、ママの気持ちが追い詰められてしまうことは大きなデメリットです。母乳で得られるメリットと比較してデメリットが大きすぎます。「自分がもうちょっと頑張れば」という気持ちは少し横において、「気軽に育児をするには」どうしたらいいかを考えましょう。
もちろん、おっぱいのほうが準備もいらなくて、添い乳も出来て、気軽~!とか、おっぱい飲んでる赤ちゃんの顔を見るのが一番幸せ~!!ということであれば、そのままでオッケーですよ☺
我が家は、本当に吐き戻しが多くてとてもおっぱいだけでは追いつかず混合で育てました。吐き戻しが少なかったときも、夜10時以降はパパにあげてもらってわたしは朝5時まで寝ていたので、深夜帯はミルクでした。夜型のパパと昼のために体力を回復したいわたしでとてもバランスが取れていて、今振り返ってもとても良かったです。
完全母乳ではありませんでしたが、子どもは健康に大きく育っていて、パパもママも大好きな甘えん坊さん!哺乳瓶に慣れているので、卒乳した今もフォローアップミルクを嫌がらずに飲んでくれています☺
(一節によると栄養価は高いもののあまりおいしくないらしいです笑)
今回の主な参考文献
- 正常ですで終わらせない! 子どものヘルス・スーパービジョン 坂下和美著
- はじめてのNICU看護 宇藤裕子編著