赤ちゃんのお肌って、ほんとうにきめ細やかでつい頬ずりしたくなってしまいますよね。そんな赤ちゃんのお顔にある日突然たくさんのブツブツが…！今日は赤ちゃんの湿疹についてお話します。
生後2週間～2ヶ月の赤ちゃんは湿疹が出やすい！
赤ちゃんのお肌はきめ細かいですよね。その分毛穴が小さく、油脂が詰まってしまうことがあります。一方で、胎盤を通してママからもらった女性ホルモンが油脂をたくさん分泌させます。油脂の分泌が多いにも関わらず、毛穴が小さくうまく排出できない。そこにマラセチア菌という皮脂を栄養源にするカビの仲間が炎症をおこさせるのです。
ママからもらった女性ホルモンが減っていく生後6ヶ月ごろにはおさまります。そこがアトピー性皮膚炎との違いの一つですね。
©小児科医ゆきぽん
生後1ヶ月のうちの子です。ポーズがジ○ジョっぽい…。毎日お風呂に入れて、ガーゼでやさしく顔も洗っていてもこんな風に湿疹が出ることがあります。赤ちゃんはそういうものです。洗うのが足りなかった！？と、ゴシゴシすると悪化します！これまで通り、泡立てた石鹸で優しくお顔を洗ってあげましょう。
どんな症状がでるの？
赤いブツブツ（丘疹といいます）が出現するだけでなく、髪の毛や眉毛に黄色のかさぶたが出現することがあります。これを乳痂（にゅうか）といいます。顔、特にほっぺは耳の周りから出現することが多いです。だんだん首や脇の下、そしてお尻周りに広がることがあります。痒がることはありません。
赤ちゃんに湿疹が出たらどうしたらいいの？
毎日洗ってあげるだけでほとんどの赤ちゃんが改善していきます！そうはいっても、ゴシゴシ強く洗うと肌を傷つけ逆効果です。泡立てた石鹸で手のひらを使って洗ってあげましょう。
もし乳痂が頑固にくっついているようでしたら、入浴前にオリーブオイルで柔らかくしてから石鹸で洗うと良いですよ。無理に剥がす必要はありません。
どんどん悪化していたり、1週間経っても改善されないようであればかかりつけの小児科もしくは皮膚科を受診しましょう。もしステロイド軟膏を処方されたら、塗り方をしっかり聞いて、1日数回、数日間塗布しましょう。
アトピー性皮膚炎とどう見分けたらいいの？
乳児（脂漏性）湿疹はしばらくすれば治ります。一方でアトピー性皮膚炎は慢性疾患ですので、症状が持続するのが特徴です。乳児の場合2ヶ月以上症状が改善されない場合、アトピー性皮膚炎を疑います。また、アトピー性皮膚炎は必ず痒みを伴います。特に夕方から夜は体温の上昇に伴って痒みが出ます。あまり痒がらない場合はアトピー性皮膚炎の可能性は低いでしょう。
乳児湿疹は、清潔に保つことと保湿が大切です。毎日優しく洗ってしっかり保湿クリームを塗ってあげましょう！うちの子も湿疹が顔中に出た時はびっくりしましたが1週間ほどですーっと引いてからは湿疹が出たことはありません。
今日はよくある赤ちゃんの肌トラブル、乳児（脂漏性）湿疹についてお話しました。急な赤ちゃんの湿疹は意外と範囲も広く、パパ・ママはびっくりしてしまうことが多いです。赤ちゃんによく見られる症状ですので、パニックにならず、いつもどおり清潔＆保湿をがんばりましょう！
